6/16 (水) アントニオ・カルダーラ生誕350年記念コンサートご案内
この公演は、昨年、生誕350年を迎えたアントニオ・カルダーラ生誕350年を記念して行う予定だったものを、コロナウィルスの影響で、本年6/16 (水)に延期しました。
いよいよ近くなってきましたので、ここでもご紹介をしたいと思います♪
今回は、解説をシチリア在住音楽学者の佐々木なおみさんへお願いしました❣️
9000文字を超える内容は、日本では演奏頻度の高くないカルダーラの魅力と、後のヘンデル、バッハなどへも影響を与えた大作曲家であった事がわかる、資料価値の高いものとなっています
解説の側面からも.この公演をお楽しみ下さい
今回は、その解説の一部をご紹介いたします✨
アントニオ・カルダーラ生誕350年記念コンサート
〜知られざる名曲を求めて〜
歌劇≪オリンピーアデ≫と器楽曲
時間 19:.00開演 18:00開場
※開場時間は、密を避ける為と、ごゆっくり公演前に解説をお読み頂ける余裕のあるように、1時間前とさせて頂きました。
場所 Hakuju Hall(ハクジュ・ホール)
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佐々木なおみさん解説から
はじめに
《イタリア古典歌曲集》の「たとえつれなくともSebben crudele」の作曲者である以外に、カルダーラ(Antonio Caldara, 1660ca.-1736)について知られていることはあまりに少ない。生涯にオペラ約80曲、オラトリオ約45曲、ミサ曲50曲以上、世俗カンタータ300曲以上、カノン500曲以上、器楽曲60曲以上を残し、J.S.バッハやテレマン、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームス等がカルダーラの作品を写譜して学んだという事実は、この作曲家の技量の高さを物語るに十分であろう。カルダーラは存命中、既にコレッリやA.スカルラッティ、ヘンデルに並ぶ作曲家として高く評価されていたが、ロマン派音楽の全盛期には「時代遅れ」とされ、次第に忘れられて行ったという経緯がある。しかしそれは時代の趣味による一時的で気まぐれな評価でしかない。カルダーラの対位法の明晰さと説得力みなぎるオーケストレーション、そして端正でよどみなく、パトスに満ちた肉感ある優美な歌いに触れるとき、ここにもまた歴史に埋没しかけているバロック時代の天才の一人がいることに気付かされるだろう。生誕350年を記念する本日のプログラムによって、カルダーラの音楽が蘇る瞬間を一人でも多くの人と共有したい思いである。
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